5周年記念8連続ミニ個展 vol.4芭蕉布展②

今回急遽出品してくださることになった平山ふさえさん。

個人作家として長く活動され、展示会や自らの発信などでご存じの方も多いかもしれません。

今年一月に開催した大好評の工房巡りツアーでもお世話になりました。

でもあらためて、こんなに距離が近いのにやんばるで作品を見る機会は少ないのが現状です。なので今回の思いがけない出品はとても嬉しい出来事でした✨


東京のど真ん中で一流デパートのデザインの仕事をバリバリされていたふさえさん。

だからこそ身体や手を使った仕事をしたい、と思っていた矢先に、日本民藝館で沖縄の染織に出会います。

沖縄はもともと好きだったのですが、色々な産地を見てまわるうちに、工程をすべて一人でやること、そしてなにより出来上がった布が美しいことに惹かれ、芭蕉布に取り組むことに決めます。

芭蕉布会館の伝承生として10年学んだのち、2004年に独立。

定番の技法にデザイン性をもたせた作品が魅力です。今回出してくださったタペストリーも、「かわいい~~~~!」とはしゃいでしまいました。

芭蕉布の作業は体力的にきついし苦労もあるけれど、作業自体の魅力があって楽しい。布の素材も道具もみんな自然のものでできているところも気持ちがよくて、やめようと思うことはない、それどころか、芭蕉の木から布になることに毎回感動しているとのこと。

こんな心持で仕事ができるって本当に幸せなことだなあと思います。仕事に毎回感動できるって、ベタすぎる言い方ですが、お金には換えられない価値ですよね。こういう価値は人間にとって普遍的なものだから、脈々と受け継がれていくのではないかな?


これからは繊維の質を違った形で生かせる今までと違う織り方にトライしてみたいそうです。今後の作品にも期待です!

【平山ふさえ】

多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業

(株)三越デザイン開発部にてパッケージデザインを担当

仕事の傍ら、工芸、染織にも興味を持つ

特に日本民藝館で見た芭蕉布に魅せられる

1993年 「喜如嘉の芭蕉布」伝承生として芭蕉布制作を学ぶ

2004年 独立

現在 工房風苧主宰

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